2015.8.15のこと

思い出し日記の二日目。目を覚ますと、朝食時間は過ぎていた。いい天気。


駅に向かって、さてどの方向へ今日は行こうか。

「大分 列車 散策 観光」などで検索。阿蘇方面へ向かう路線に乗る。初めての景色。

丁度お昼前に豊後竹田という街に。城下町だ。
観光客はかなり少ないが、その方が静かで良い。駅前の商店街を歩き食事をとる。

案内図を見ながら炎天下を歩く。武家屋敷群等の街並みを歩く。
石段を降りながら、何か歴史ものレポートのロケをしている錯覚に
歩きながら「それではクエスチョン」とか言いたくなる。そしてスタジオではオロオロする野々村真。
そんなバカな事をぼんやり考えて、特に何かを買うわけでもなく景色を眺めながら。

夏休みのにほい。

あるお店の前で親子三代のグループが記念写真を撮っている。

自転車に乗った、地元の上品な年配女性が挨拶をしてくれる。

川沿いの喫煙所で堂々とした佇まいの蜻蛉が、煙草を喫いだした瞬間、呆れたように逃げていく。

 

日差しが半端ではない。次の街へ行ってみよう。

一旦大分駅に戻り、別の路線へ。今度は宮崎方面へ南下する線路だ

ここも初めての景色。

特に決めていなかったけれど、停車の際に「グッ」と来た時に降りよう。

そして降りたのは臼杵という街。なんとなく「それらしい」方向を目指して歩いてみた。城下町っぽい。自転車でも借りりゃ良かったかな。


路地を見つけては歩き、また戻り、引き返してはまた戻り。所謂観光地化した街並みを外れて、「素」の住宅街に迷い込んでしまった

造船所が見える。外国人の従業員さんが自転車で帰宅している。

子供夫婦を送り出す老夫婦。庭先には背丈より高い向日葵。一言お断りして写真を撮らせてもらった。

人通りも少ない、音もない。セミが鳴く。 

白いランニングシャツと短パン、麦わら帽で歩きたくなる。おにぎりをください。 


結局日暮れ近くまで歩き倒した。

 

ぼんやりといろいろな事を考えた。こんなに目的もなく、普通の知らない街を歩くのは久しぶり。

 

 こういうのに興味を示すなんて若い頃は思わなかった。 

 

 こんなに汗をかいたのも久し振りだった。

 

 暑さがやわらぐとオバアも散歩にでてくるよ。勝手に写真撮ってごめんね。

 

 夕餉の匂い。街に戻りたくない。

 

 子供のころの庭先に堂々と咲いていたのを思い出す。

 

夜は逆方向の別府あたりで温泉につかろうと思っていたのだけれど、燃料切れ。


とにかくさ、主義主張イロイロあろうけど。大切な事かもしれないけれど。
声を荒げて闘ったりするのは、この日だけは一旦やめて静かな気持ちで過ごしませんかみなさん、ってこと。
偉そうにね、そんな事も思ったり思わなかったり。